弁護士によるオンライン申請(その4)~オンライン申請準備の設定
2023.09.20更新
東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で弁護士をしております、
野澤吉太郎です。
前回までにオンライン化する際に電子証明書を用意し、機器も用意する、との話を書きました。このように書くと簡単ですが、実際にはしょうもないハードルが沢山あります。
私は、最初に電子定款認証に挑戦しようとした際、
機器を買いそろえて臨みました。
しかし、ICカードリーダーの読み取り端末とマイナンバーカードのICチップの位置関係がよく分からず、全く反応しませんでした。
挫折し、そのまま4年ほどの月日が流れました。
不良品のICカードリーダーを買ってしまったのではないかという失望すら感じていました。
気を取り直してトライしてみたら、まったくどうということはない。
単に接触場所が分かっていないだけでした。
誰かに聞けよという話ですが、有償で頼むほどの話でもなく、周りの人もそんなに暇でもないし…
司法書士の先生、税理士の先生、社会保険労務士の先生からみると、
笑われてしまう話ですが、
弁護士がオンライン申請をしようとする場合には、
この種のトラップが沢山でてくるので、いちいち克服していかなければなりません。
登記ねっと・供託ねっとのホームページから申請用総合ソフトをインストールするのも、単純に進みそうな話ですが、パソコンのセキュリティと不合致な部分が出てきたりすると、先に進まなくなります。
途中で頓挫しそうになる場合には、分厚い(たいてい、100頁以上)操作手引書を読む必要があります。その種の手引の何頁のどこに解決策が書いてあるか、分かりづらいことが多いです。その場合には、インターネットで「○○ソフト インストールできない 対処法」などと入力して検索エンジンで検索します。一生懸命探すと、たまに回答が見つかることがあります。
ITに疎い私は、その繰り返しです。パソコンの設定の画面の一つのチェックを入れたり外したりすると、次の世界が急に開けるようなことも何度もありました。
オンライン申請のハードルは、たいていは、機器の使い方が分からない、チェック漏れ、そのような、手を動かさないとどうにもならないけれども、内容はしょうもない話ばかりです。
要はITリテラシーがハードルです。
しかし、これは全く侮ることはできません。
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