法律相談とは(3)専門法律相談
2015.11.23更新
東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で
主に城北エリアを中心に弁護士の活動をしております、野澤吉太郎です。
引き続き、法律相談について考えるところを書きたいと思います。
1 通常の法律相談と専門法律相談
前回のブログで、核心的な骨組みの説明と、法律解釈の綿密な説明との、
2つが重要だという趣旨のことを書きましたが、
基本法(民法、刑法、会社法など)に関連する相談と、
その他の法律に関連する相談とでは、
自ずと、比重の置き方が異なります。
2 通常の法律相談
基本法に関しては、綿密な説明に比重が置かれます。
速やかに、正確な知識を伝えることが重要です。
後で調べる場合でも、すぐにフォローしなければなりません。
論点が何かがそもそも分からない、ということはほとんどなく、
実務、判例、学説の詳細な調査、報告が重要になります。
3 専門法律相談
これに対し、その他の法律については、多少時間がかかっても良いので、
核心的な骨組みを見つけ出すことのほうが重要となります。
条文や文献にははっきり書いていないことが
打開策になることがあります。
例えば、行政的な色彩の強い法律については、
行政官も知らないような盲点を探し出すことが必要です。
少し時間がかかることがあるかもしれませんが、
すぐに各論に飛びつくよりも、
盲点を探し出すことのほうが重要であるように思います。
4 法律相談の難しさ
言い方は悪いですが、よく、何々専門、という人(弁護士に限りませんが)を見ることがありますが、
ホントかしら、と思うことがしばしばです。
100の各論を知っていても、1の核心が分かっていないならば、
論争に負けることがあります。
考えようによっては、非常に恐ろしい世界です。
法律相談の難しさを日々、痛感しています。
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野澤吉太郎法律事務所
弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)
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