相続対策(3)事業承継
2015.12.02更新
東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で
主に城北エリアを中心に弁護士の活動をしております、野澤吉太郎です。
今回は、事業承継と相続対策について書きます。
1 事業承継におけるポリシーの重要性
これまでのブログでは、いろいろなテーマにおいて、
根本的なポリシーを決めておく必要があるということを、
再三にわたり書きましたが、
事業承継対策はその最たるものです。
これほど、最初にブレると
その後の作業が全て無駄になる性質の案件もないように思います。
2 ポリシーの策定への専門家の関与の必要性
事業承継に限らず、労働関係、契約書、遺言など、
もろもろについて言えることですが、
弁護士や税理士は、法律の技術を扱うプロであるため、
テクニックについてアドバイスすることには当然長けています。
諸々の、手続きのお手伝いなどはできます。
しかし、肝心の、根本的な方針をどのように決めるべきか
(事業承継の場合は、誰にどのように事業を嗣がせるべきか)
という点には、あえて介入しないことが多かったように思います。
しかし、その点が決まらないから悩んでいるのであって、
テクニックだけしかアドバイスできないようでは、
本末転倒のように思います。
会社内で決めるべき、と突き放しても、そもそも、
会社内でそのような話題ををきちんと
持ち出せる環境を作ることが難しかったりします。
その点も含めて外部の力が必要なのではないかと思います。
3 ポリシー策定のための努力
ファミリー企業であれば、一族の誰かが継ぎ、
そのための人員体制を整え、組織を構築していきます。
そのような体制を定めるまでに非常に長期間の努力を要します。
そのような長期間の努力をご相談者の企業に委ねた後に、
専門家がアドバイスを開始しても、
その企業にとって果たして意味があるかどうか。
家族法を踏まえた考察(遺言の定め方、遺留分など)、
相続対策(株価引き下げ対策など)は、方針を決めた後の話です。
どのブログでも書いていることが似てきてしまいましたが、
結局、根本的なポリシーを最初に定めることに
膨大なエネルギーが要る、ということに尽きます。
その点も踏まえてお手伝いができる弁護士を目指しています。
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・事業承継
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