企業法務/新規事業・ベンチャー立ち上げ支援(3)~ガバナンス構築と業務フローの構築
2016.04.09更新
東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で
主に城北エリアを中心に弁護士の活動をしております、野澤吉太郎です。
今回は、ベンチャーの合弁会社をイメージして、
そのガバナンス構築ないし業務フローの構築について書きます。
1 ガバナンスの構築
ガバナンスの構築の重要性については、
既存の会社の場合と何ら変わる点はありません。
最初に居るメンバーをよく眺め、
組織図を構築し、誰が何の担当をするか
大まかな業務分掌を早急に取り決めておく必要があります。
企業が発展したり、不都合があったりする場合には、
変更すればよいことです。
まずはスピード優先です。
起業間もない会社において、
大企業と同内容のガバナンスを実現することには無理があります。
例えば、10人もいない会社に法務部を構築しようとしても、
なかなか難しいことはおわかりいただけると思います。
企業の発展段階に応じて、
適切な管理体制を構築していくことになります。
どのような部署、制度を構築するか、
タイミングを見計らいながら助言していくことになります。
予めポリシーを策定し、経営計画を策定できるようにしておくと、
組織構築の道筋も見えやすくなります。
2 業務フローの構築
早い段階から業務フローの原型を作り上げていくことも重要です。
せっかく起業したのであれば、企業の規模を大きくすることが理想です。
会社に必要とされる業務の全てを抜かりなく洗い出さないと、
発展のための計画が立てられません。
業務フローを洗い出し、
経営資源(人的資源、固定資産、流動資産など)の、
何が足りないのかを特定し、将来の計画の基礎とします。
従業員の分担を決め、どの段階で報告、打ち合わせをするかなど、
業務フローの原型を作り上げ、文書化・ルール化しておけば、
後になって内部統制の構築をする際の手間も省けます。
支店、工場などが増えたあとに再検証することは労力を要します。
業務フローを向上させる改善活動をする雰囲気をつくることが重要です。
特定の人の言うことがルールになったりすることがありますが、
避けるべきことです。
途中で入ってくる従業員が、
先輩の言うことを何でも聞かなければならないとすると、
その従業員の成長が阻害されることがあります。
不合理な不文律がまかり通ると、組織が沈滞化します。
従業員の規模がひとつのハードルになることがあります。
いろいろとらえ方があると思いますが、私見では、
15名、50名、200名くらいが1つの壁でしょうか。
そこで組織の成長が止まってしまうことがあります。
これを避けなければなりません。
ベンチャーの段階から弁護士などの外部専門家が関与する場合には、
従業員ともコミュニケーションをとり、
人事評価制度の構築をするなどして、
モチベーションをもって仕事していただけるよう、
応援していくことになります。
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