野澤吉太郎法律事務所 弁護士 野澤吉太郎

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債権回収の方法(2)弁護士の考える方法論

2015.10.22更新

東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で主に城北エリアを中心に

弁護士活動をしております、野澤吉太郎です。

前回に引き続き、債権回収の方法について、

私の考えをご説明したいと思います。

 

1 法的手続きの重要性


 

弁護士に限らず、様々な士業のホームページで、債権回収を取る際、

法的手続きの利点などが強調してあります。

内容証明郵便による督促、

裁判所を利用する手続き(仮差押、訴訟、強制執行)などは、

本来、弁護士が最も得意とする分野です。

これらの手続きを粛々と進めることは、もちろん非常に大事なことです。

 

私も、特に弁護士になり立ての時期には、その当時の時代背景もあり、

この種の仕事を沢山してきました。

時効完成間際の訴訟などは非常に切迫します。

事案を始めて聞いてから訴状と証拠を作成し、

会社の資格証明書などを取得して、

その日のうちに裁判所に訴状を受け付けてもらったこともあります

(かかった時間は3時間くらいでした)。

この種の職務は、時間を割り当てることができる限り、

基本中の基本です。

細かい手続、運用、解釈論争などについての知識は必要で、

そこに専門性が出てくることは確かですが、

全体的には、できて当たり前、の世界です。

 

2 現実に回収することの重要性 


 

そこに付加価値を付けるとすれば、

どうやって現実の回収に結びつけるか、という点だと思っています。

これは、最も大変なことです。

依頼者に発生するコストとの兼ね合いを考えて、

現実の回収をすることは、それほど容易なことではありません。

私は債務者の代理人として活動することもありますが、

この人は、回収のことを考えているのか?

と疑問を持たざるを得ない弁護士が多いと感じています。

回収ができるのか、という点を原則論に据えて物事を考えるべきです。

 

警戒させないで資産などについての情報を入手したり、

債務者のキャラクターや行動パターン、何に心が動くか、

何が弱みなのかなどを把握するためには、

前回に書いたとおり、弁護士に委任する前のご準備が重要だと思います。

弁護士が出ていくとこれらの情報が取れなくなることがあります。

 

3 相手の心を掴むことの重要性 


 

もちろん、事前の準備などを考えるまでもなく、

弁護士が委任を受け、直接債務者と交渉したり、

内容証明郵便を提出したり、それすらせずに、

問答無用で裁判を起こすことが適切なケースもあります。

しかし、この人は払ってこないだろうな、

と思って裁判を起こしたケースでも、

諸事情あって和解したりすると、その後、

誠実に分割支払をしてくるケースがあったりします。

法的手続きにおいても、手続きを利用して、相手の心を読んだり、

つかんだりことができるか、がキーポイントのように思います。

単純に強硬に事を進めていってもうまくいかないことがあります。

 

債権回収は本当にケースバイケースです。

従来弁護士に求められてきた分野を意識しながら、

付加価値を付けられるよう、

日々研鑽を積まなければならないと思っています。

 

次回は、回収ができなくとも法的手続きを取るべき場合について

書いていきたいと思います。

 

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債権回収の方法(1)交渉の方法

2015.10.21更新

東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で主に城北エリアを中心に

弁護士の活動をしております、野澤吉太郎です。

今回は、債権回収の方法について、

私の考えるところをご説明したいと思います。

 

1 債権回収における交渉の重要性


 

私は、弁護士が受任する前の債権者の

ご活動の内容が非常に重要だと考えています。

一言でいうと、債権を弁済する相手をあまり警戒させることなく、

いかに、自分から支払う気になってもらうようにするか、

ということです。

弁護士が受任すると、相手は警戒し、

専門家に相談したりするので、後戻りがきかなくなります。

それまでの間にどこまで準備を整えるか、です。

 

たとえば、契約書はないけれども、

順次数百万円を貸し続けていた、などという場合には、

まずは一筆取ることが重要です。

債権者としては、一括払いを要求したいところですが、

あえて、超長期分割払い(+期限の利益喪失条項は付けましょう。)を

債権者の側から提案するなどすれば、

それならいいか、と債務者が思ってくれて、

一筆もらえることもあるかも知れません。

この段階で弁護士が出てきたら、警戒されて、

相手も弁護士に相談して、

手の打ちようがなくなるかもしれません。

 

2 交渉の奥深さ


 

弁護士が受任する前の事の進め方は

いろいろなバリエーションがあります。

この段階は、戦略、戦術の立て方に創意工夫が求められるので、

本当に奥が深く、やり甲斐のある領域です。

この段階での準備は、

法的措置をとるときの準備活動を兼ねることになります。

資産がどこにあるか、どこで働いているか、

などを把握する材料を得たりすることもあります。

弁護士が受任した後は料理を作り、

それ以前の段階では食材を集める、といったイメージでしょうか。

私自身、食材を集めるところから、

きちんと相談に乗れる弁護士をめざしたいと思っています。

 

長くなったので、次の機会に続きを書きたいと思います。

 

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