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契約書(1)ひな形、フォーマットを使える場合と使えない場合

2015.11.06更新

東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で

主に城北エリアを中心に弁護士の活動をしております、野澤吉太郎です。

今回はテーマを変え、契約書について書きたいと思います。

 

1 契約書のひな形、フォーマットが使える場合


 

 

すでに原稿を作成した後に弁護士が目を通す、

というレベルの仕事であれば、

調べる時間を少しいただければ、大概は解決できます。

また、定型的な契約であれば、

ひな形やフォーマット等も出回っていますので、

弁護士が最初から作成する場合でも、それほど時間はかかりません。

すでに取引が始まっているけれども、

契約書を作成していなかったので作成する、

という場合でも、ほぼ同様です。

 

2 契約書のひな形、フォーマットが使えない場合


 

 

難しいのは、例えば、ビジネスそのものが始まっておらず、

一からビジネススキームを創り出す場合の契約書の作成です。

たいていの場合、弁護士は、片方の当事者から話を聞くことになります。

その話の中から、相手方の要望、想定されるトラブルなどを発見し、

条項を詰めていくことになります。

お客様から、徹底的に話を聞いていかなければなりません。

大企業で用いられる基本契約書や覚書などを作成する場合も、

似たような問題があります。

これらを作成する際には、

ビジネスそのものを一から理解するプロセスが必要になります。

これは非常に難しい作業であり、

上の段落で書いたやり方とは全く様相が異なります。

場合によっては、修正を重ねたりしていると、

作成に何ヶ月もかかったりすることもあります。

 

3 契約書作成とコミュニケーション


 

 

このように、契約書について、

どの程度時間をかけて検討すべきかは、事案によって異なります。

時間や労力のかけ方を決めることは、難しい判断です。

弁護士の側からきちんと方針を提案し、お客様と協議し、

納得を得ながら進めていくよう、心がけています。

このプロセスを省き、きちんとお客様に説明しないまま、

蓋を開けてみれば費用が高かった、というケースが、

この業界においては相当多かったのではないかと思います。

契約書の作成は本当に難しい仕事であり、

相応の費用をいただかなければならない場合もありますが、

オーバースペックでは意味がありません。

双方、適切にコミュニケーションを取りながら、

進めさせていただければと願っています。

 

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