企業法務(1)弁護士が書く企業法務のブログの意義
2015.12.14更新
東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で
主に城北エリアを中心に弁護士の活動をしております、野澤吉太郎です。
これから企業法務に関するブログを継続的に書いてみたいと思います。
1 企業法務のブログ
企業法務通信、というタイトルで、
わりとしつこく(?)ブログを更新しています。
いろいろなことを書いていますが、
会社経営者、従業員などの立場の別を問わず、
お読みになる方にとって何らかの参考になるよう、
企業法務に関連する重要なことがらについて、
1つの考え方を提供させていただければと考えています。
企業法務に対する社会のとらえ方自体が曖昧模糊であるため、
モデル論から再検証をしてみたいと思っています。
他人に提供する、というだけでなく、
ブログという媒体を活用することによって、
自分がおぼろげに思っていることを
人に説明できるレベルにまで整理することに役立っています。
実は自分のために役立っている、というのは、
思わぬ効用だと思っています。
また、こういう考え方をする弁護士もいるのだな、
ということを知っていただければ、という思いもあります。
契約書や労働問題、人事制度、ノウハウなど、
個別の論点についていくつか書いてみましたが、
本丸である企業法務について書きたいと思います。
2 企業法務とは
企業法務、ほど曖昧な用語もありません。
企業に関連する法律事務、ということだろうと思いますが、
同語反復に近く、答えになっていません。
あいまいな用語ながらも、何となくかっこいい言葉であるため、
ある種の思考停止を招きます。
いったい何をしているのか、本当のところはよく分かりません。
実際に、企業法務で扱う法律の分野は多種多彩なものであり、
それぞれの企業によって扱う法律も異なります。
企業法務専門の弁護士、という宣伝がよくあり、聞こえは良いですが、
要するに企業に関する事柄であれば何でも扱うということです。
その意味で、マチ弁、という言葉と類似しているところがあります。
3 企業法務を担う場合にはビジネスの理解が不可欠であること
物凄くざっくりとした私見ですが、
「企業法務」を専門にしているという場合に、
何らかの共通項を括り出すとしたら、
会社法務、労働法務、税法、ビジネス、
ぐらいなものです。
(民法などは、弁護士であれば理解していて当たり前ですので除外。)
関連する法令は、同じ業種であったとしても、
企業によっても多種多様に異なります。
濃淡の差はあれ、共通項を理解しないと企業法務を担えません。
そこで、企業法務専門弁護士は、共通項であるビジネスに着目し、
関連する法律を把握し、理解し、
企業に助言することが不可欠となります。
会社法務、労働問題と企業法務の関係などについては、
考えがまとまったら、別の機会に書きたいと思います。
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