海外進出について(2)中小企業の海外進出と弁護士の関与
2015.12.05更新
東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で
主に城北エリアを中心に弁護士の活動をしております、野澤吉太郎です。
中小企業の海外進出と弁護士の関与について書きます。
1 海外進出する「中小企業」の規模
中小企業に対する海外進出支援が足りなかった、
という言い方をする場合の中小企業のイメージは、
日本でいう「中小企業」と、
イメージするべき規模が全然違うという実感があります。
そもそも中小企業とは何のことを指すか自体が多義的です。
中小企業基本法などに中小企業の定義がありますが、
海外進出する場合の中小企業は、
もう少し大きな規模ととらえたほうがよいと思います。
業種により違いますので一概にはいえませんし、
法律上の定義などではなく、
あくまで、専門家に頼みづらい規模の企業、という意味でいえば、
海外進出する企業の場合、
1000人未満であれば中小企業かな?という感じがします。
2 海外進出する中小企業のニーズ
これまで、1000人未満くらいの企業が海外進出する場合の、
専門家の支援は足りなかったのではないかという気がします。
それほど難しい事項でなくても、
必要以上にオーバースペックなコストを請求されると、
経済的にペイしないので、
相談を遠慮する雰囲気があったのではないかと思います。
そうすると、自社で自前で契約書を検討したり、
設立手続きを検討したり、ということになります。
しかし、どうしても不安が残ります。
ちょっとした質問でも、専門家に聞いてみたい。
そういうニーズは非常に強かったのではないかと思います。
意外にそういう会社は多いです。
3 弁護士の側の障害
これまでニーズに応え切れていなかった理由は、
語学(特に英語)の問題だと思います。
留学されたご経験をもつ方などと比較すると、
一般に、英語に苦手意識をもつ弁護士は多いです。
良い悪いの問題ではなく、事実として、
司法試験の勉強と司法研修所の研修に
相当時間をとられてきたからだと思います。
しかし、弁護士に依頼される場合の多くにおいては、
会話でなく文書を見ることになりますので、
慣れれば対応可能なはずだったと思います。
ニーズは確実にありますし、
弁護士がお役に立てる領域は非常に広いと確信しています。
私自身も語学の障害と闘いながら、
仕事を通じて、着実に進歩していきたいところです。
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