労働問題(9)労働者側弁護士の用いる表現について~会社への「誹謗中傷」
2015.12.30更新
東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で
主に城北エリアを中心に弁護士の活動をしております、野澤吉太郎です。
今回は、労働者側弁護士の用いる表現への対処について
書きたいと思います。
1 労働者側弁護士から会社に対する非難
労働者側弁護士にもいろいろな人がいると思います。
しばしば、会社側がフラストレーションを貯めてしまう原因となるのは、
会社に対する誹謗中傷と受け止めざるを得ないような
言葉を用いる弁護士が出てきたときです。
法的な名誉毀損、というレベルにまでたどり着くことは多くはないと思いますが、
真面目に業務に取り組んでおられる会社であればあるほど、
そのように受け止めてしまうことがあると思います。
中には、鬼のような表現を用いる弁護士がいます。
零細企業において、支配と服従、隷属、奴隷
などという用語が多用されていたりします。
少々思想的な雰囲気が漂ったりします。
客観的に聞いていると、そんなに大それた話ではないはずなのですが、
本心で書いているかどうかは分かりません。
他の紛争類型と比較して、
力強すぎる表現が用いられる度合いが高いように思います。
そのような表現の羅列が、
会社側の態度を非常に硬化させる原因となることがあります。
しかし、具体的な事実が伴っていないから
誹謗中傷に頼らざるを得ない場合もあります。
そのあたりを冷静に交通整理することが
使用者側弁護士の1つの仕事になります。
2 組織論への無理解
業務命令は、会社という組織において必要なものですが、
業務命令を労働者が受けること自体に
疑義を述べてくる弁護士すらいます。
組織論についてまるで無理解で、
ここまで来ると、まさに言いたい放題です。
会社側は、粘り強く、
業務命令が正当な内容のものであることを
主張立証することになりますが、
業務の内容についても
懇切丁寧に説明していくことが必要になります。
3 本当に手強い労働者側弁護士とは
本当に手強い労働者側弁護士は、
一方的な非難にいたずらに偏ることなく、
これをきっかけに企業に変わってもらいたいというマインドを持って、
ロジックの積み重ねで攻めてくる弁護士だと感じます。
説得的なロジックの積み重ねで攻められると、
会社側も折れて行かざるを得ない場合があります。
労働者側弁護士がどういう弁護士かを見極めることは、
割と重要なことのように思います。
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