海外進出について(3)海外進出への不安、課題と対処の方針について
2015.12.11更新
東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で
主に城北エリアを中心に弁護士の活動をしております、野澤吉太郎です。
今回は、海外進出する企業が直面する不安、
課題とその対処について書きたいと思います。
1 英語や中国語の契約書の不安よりも
ビジネスに対する不安のほうが大きいものと考えるべき
海外進出する場合には、
英語などの契約書に対して不安を持つのではなく、
海外でのビジネスに対する不安、課題を解消するほうが大事なことです。
契約書(6)(7)のブログでも書きましたが、
海外進出についてアドバイスする弁護士にとって、
これからは、英語、中国語であれ、何であれ、
契約書のことは心配しないでください、と、
背中を押すことが重要な仕事の1つだと思います。
海外進出の不安や課題に対する対処として、
必ず、マーケットリサーチないし
ビジネスデューディリを行うことが必要です。
その中で、ビジネス、財務、コンプライアンスの各側面から
簡易な調査を行います。
諸契約の精査は、
ビジネス、財務面のリサーチと並行して進めるべきです。
政治的要因、経済的要因を含め、
あらゆる分野においてリスクを洗い出すことが必要です。
2 海外進出プロジェクトの進め方
~まずはビジネスモデルを確立すること~
海外進出プロジェクトを進める際に最も大事な進め方は、
海外において目指すべきビジネスモデルを確立し、
本国において、海外子会社管理のポリシーを確立することです。
コンセプトとビジネスモデルを確立しないと
調査すべき法律も決まりません。
各種のデューディリを有機的、統括的に行うことのできる仕組みを、
日本国内において最初に創るべきです。
ある中小企業が海外進出するときに、
どの法律がどの程度事業に関係するかは、会社によって異なります。
海外の取引先との契約書を締結する際にも、内容によっては、
過度の専門性を求めても仕方がなく、
スピードを優先すべき場合があります。
秘密保持契約などはその典型だと思います。
スピードと専門性のどちらを優先するかを
統括的に見分ける仕組みが必要です。
3 海外進出の費用の節減の方法
プロジェクトを統括的に進める部署はジェネラルな専門家に依頼し、
ジェネラルな専門家の振分けにより、
スペシャルな専門家に適宜依頼することが良いです。
会社が専門家を活用する仕組みの構築は、
日本では遅れていると思います。
専門家の助言を効率よく経営に活かすためには、
調査の体制も適正なものにしなければなりません。
よりよいもの仕組みに構築するために、
コンサルティング会社の仲間達と、具体的事例にあたりながら、
日々検証を重ねております。
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