弁護士業務の新規開拓など(6)~専門性の高め方について
2016.02.22更新
東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で
主に城北エリアを中心に弁護士の活動をしております、野澤吉太郎です。
人工知能の発達を視野に入れた場合の
弁護士の専門性の高め方について、つらつらと考えていますので、
試論を書きます。
1 人工知能の発達
人工知能のニュースをいくつか見る機会があり、
人工知能の発達が弁護士業務に影響を与えるのではないか、
と考え、ブログに書き始め、その過程で、
どのような研究がなされているかを知ろうと思い、
文献などを調べてみました。
人工知能と司法制度について研究されている先生が
いらっしゃることを知りました。
成城大学法学部教授の指宿信先生による、
「テクノロジーと司法制度 ロボットはいつか法律実務を担うのか」
という、日本司法支援センターに寄せられた論文などを拝読すると、
諸外国において同様の研究が
めざましく進んでいることを知ることができます。
http://www.houterasu.or.jp/cont/100638610.pdf
私の予測など、研究者の方々の分析に比べれば、
根拠の薄い直感に過ぎませんが、
全く的外れでもないのかな、という気がしています。
2 専門性の高め方
これから30年、40年と弁護士を続けていくのであれば、
人工知能が弁護士業務の多くの業務を
代替する可能性があることを念頭に置き、
コンピュータの弱点を突く、
あるいはその裏をかく知恵比べを絶えず行い、
独自の専門性を高める必要が出てくるのではないかと考えています。
これまで進出していなかった分野の専門性を付加して高めること、
例えば、これまで手を伸ばしていなかった法分野に進出する、
という方法もあります。
他資格をとる、という方法もあります。
弁護士+外国弁護士(NY州弁護士など)、
弁護士+税理士、
弁護士+公認会計士、
弁護士+社会保険労務士、
など、いろいろあります。
私自身も同様の専門性の高め方をしているつもりであり、
必要に応じてこれらの方法を併用して
スキルアップしていきたいところですが、
専門性を単純に掛け持つだけでは、
人工知能に代替される業種を足し算するだけ
になってしまうおそれもあるかもしれません。
これからは、専門家+心理学、専門家+経営学、
というような専門性の高め方の比重が増していくのではないかと
踏んでいます。
ゼネラルな観点、総合的な観点から、ノウハウを統合する分野は、
人工知能が追いつくまでに時間がかかり、
少なくとも私が現役でいる間くらいは、
人工知能による代替が難しいのではないか、と予測しています。
まずは、私が関わり始めている、
ビジネス+弁護士
という組み合わせを深化させていきたいと思っています。
このように書き進めていくと、
自分の考えが現在の世間の傾向と乖離しているかも、
と感じることがあります。
しかし、それではどうするべきか、
について考えながらブログを書いていると、
不思議とそれに近い仕事が舞い込んでくる経験をいくつかしています。
今のところ、私一人のしょうもない予測に過ぎないですが、
この予測のもとに、
自分なりの新規事業を創造していきたいと思っています。
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