弁護士業務の新規開拓など(11)~技術革新とビジネスモデルの再構築
2016.03.01更新
東京都豊島区の池袋エリアの法律事務所で
主に城北エリアを中心に弁護士の活動をしております、野澤吉太郎です。
弁護士業務の新規開拓のテーマを再び書いてみようと思います。
人工知能についてふと問題意識を持ったので、
その内容を絡めたブログを書いていましたが、
調べれば調べるほど、
人工知能の技術革新の凄まじさに驚くばかりでした。
これは思っていたより大変なことだと感じ、
もう少し続きを書くことにしました。
1 技術革新
あと30年、40年先をイメージして
弁護士業務の新規開拓に関するブログを書いていましたが、
認識がかなり甘かったようです。
米国の法律事務所のパートナー弁護士に対するアンケートの結果では、
今後10年以内に、パラリーガルやアソシエイトの地位にとってかわる、
とお考えの弁護士が多かったようです。
http://www.altmanweil.com/dir_docs/resource/1c789ef2-5cff-463a-863a-2248d23882a7_document.pdf
パートナーの地位ですら取って代わられるのではないか、
という問題意識をお持ちの弁護士すらいらっしゃるようです。
テクノロジー、技術革新などに対して
鋭敏に目を付ける国は、だいたい米国だな、と痛感します。
企業の法務部が専門性のある弁護士を選ぶ、
といわれる時代になってきていますが、
下手をすると企業法務の弁護士が沈没するだけでなく、
法務部自体もなくなるのではないか、という気すらします。
コンピュータは365日24時間稼働し、
膨大なデータを集積し、分析しますが、
その経験の習得のスピードは、足し算ではなく、
何乗、何十乗(もっと?)の掛け算のイメージだと思われます。
人間が意識しない間に技術革新が
私たちの間近に迫ってくるところが恐ろしいところです。
クルマの自動運転機能のCMを見ると、ふーん、と思いますが、
よく考えてみると、とんでもないことです。
最近は投資用コンピュータが投資判断をして
株式市場を値動きさせているとも聞きます。
こうした事態に特に注目せずに過ごしてしまうと、
個々の人間の経験、根性論などが、
あらゆる分野で吹き飛ばされてしまうように思います。
これこそ、法曹の増員のインパクトなど問題にならないくらいの
強烈なインパクトではないかと。
2 イノベーションの重要性
弁護士業務を新規開拓するには、
顧客開拓、専門性の深掘など、いろいろな方法があります。
現在のところ、事業を成り立たせるためには、
専門性を深める必要がありますので、
私自身も、遮二無二にその研鑽を積んでいます。
しかし、長い目で見ると、
論理性、ひらめき、知識などをあらゆる領域から吸収し、
いままでにない異質な分野、未解決の問題を見つけ出し、
それを対処する仕事をしていくという、イノベーションの繰り返しが、
最も重要なのではないかと感じています。
専門性を身につける過程で、本に書いていないことを読み取り、
他の分野に応用し、さらに新たな発見をする、など、
あらゆる知恵を振り絞って
コンピュータの裏をかき続けるしか方法がないかと思います。
3 人の心を動かす仕事
弁護士業務のビジネスモデルを再定義する必要があるように思います。
イノベーションを繰り返し、
人間が自分のために執務していることの感動を与えることを、
職業人としてのモットーにしていかなければなりません。
弁護士とイノベーション?人の心を動かす?という言葉だけを見ると、
何か変な感じを与えてしまいそうですが、
将来の社会を自分なりに見据えると、
必然的にそのような答えが出てきてしまうように思います。
■「弁護士業務の新規開拓」についてのその他の関連ブログはこちら
■「弁護士業務の新規開拓」についてのHPの詳しい情報はこちら
--------------------------------
野澤吉太郎法律事務所
弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)
〒171-0022 東京都豊島区南池袋一丁目16番20号ぬかりやビル6階
「池袋駅」西武南口徒歩1分
TEL 03-6871-9537
投稿者: